いそべとし男声合唱団
磯部 俶（いそべとし）
Toshi Isobe－1917 ～1998－
東京生まれ。東京市立１中（現九段高校）を経て、193７(昭和1２）年早稲田大学芸術学部に入学。会津八一、西条八十氏ら教授陣の薫陶をうけるとともに、作曲を平尾貴四男氏に師事、学生として早稲田大学グリークラブを指揮する。1941（昭和16)年、大学を繰り上げ卒業、直後召集されて陸軍に入隊、３年半の軍隊生活をおくる。敗戦翌年NHK東京放送合唱団員となりプロの道へ。1947(昭和22)年、早稲田大学グリークラブ常任指揮者に就任、15年にわたって指導にあたる。全日本、東京、神奈川の合唱連盟の役員もつとめ、合唱界に大きく寄与した。
多くの合唱団の育成・指導にあたっていたが、1974(昭和49)年、早大グリーの古いメンバーを軸にいそべとし男声合唱団を結成、1997年まで会長・音楽監督・指揮者をつとめた。
合唱指導活動の傍ら作曲活動も盛んに行った。歌曲・合唱曲に多くの名作を残している。1955(昭和30)年、新しい子供の歌の創作活動として、「ろばの会」を、中田喜直・大中恩・宇賀神光利・中田一次氏らと結成し、多くの名曲を生みだし、後に日本童謡賞・モービル児童文化賞・第13回芸術祭賞等を受賞した。個人としては、平成９年に「サトウ・ハチロー賞」を受賞。
また美しい日本語の歌を創り広める「波の会」の活動に参加、1981年から「新・波の会」の会長を10年間つとめた。1986年作曲の地、神奈川県津久井町道志川畔に「遥かな友に」の歌碑が建てられ、1992年からこの地で毎年合唱祭が開催されている。
晩年まで創作意欲は衰えることなく、1996年には室内オペラ「夕立」を作曲、発表、最期の床に就くまで、五線紙に鉛筆を走らせていた。1998年（平成10年）11月25日永眠。音楽を心底愛し、酒をこよなく好みはすれど乱れず、洒脱で、おしゃれで、都会派のユーモリストだった。
須賀敬一(keiichi suka)（音楽監督）
早稲田大学理工学部卒、在学中早大高等学院グリークラブの
指揮者を経て、早大グリークラブの学生指揮者となる。磯部俶、
髙田三郎の両氏に師事。
1962年より1998年まで豊中混声合唱団の常任指揮者・音楽 監督として内外の現代曲を中心に意欲的な活動をした。この間、
大阪府合唱連盟理事長、関西合唱連盟理事長、全日本合唱連盟
常務理事・監事、日本合唱指揮者協会監事などを歴任。
師である磯部俶からはその最晩年、自ら指導する「いそべと し男声合唱団」の後事を託され、豊中時代16年間にわたって客 演を乞うた髙田三郎の作品演奏ではスペシャリストの一人とも称されている。
現在も女声アンサンブル アトリエ、大阪メールクワイアー、いそべとし男声合唱団、新居 浜混声合唱団等をはじめとし数多くの合唱団を指揮、指導を続けている。
全日本合唱連盟名誉会員、関西合唱連盟最高顧問など。
横田清文（指揮者） 東大阪市縄手北中学校時代から合唱に親しみ、大阪府立淀川工科 高校グリークラブ、豊中混声合唱団等で合唱経験を重ねる。合唱指 揮並びに指揮法を前川成美、高嶋昌二、須賀敬一の各氏に、発声法 を早瀬一洋氏に師事。
アンサンブルトレーナーとして京都府立西城陽高校合唱部、大阪 市立白鷺中学校合唱部等を全日本合唱コンクール全国大会に送り出 した。
現在、大阪メールクワィアー、尼崎混声合唱団常任指揮者、女声 合唱団Ayaの指揮者を務め、在京の、いそべとし記念男声合唱団の 指揮者、コール７７の他、京都府立西城陽高校合唱部、大阪府立淀川 工科高校グリークラブ、大阪経済大学グリークラブ、合唱団Basta Basta 等のヴォイストレー ナー、アンサンブルトレーナーとして合唱指導を続けている。Outsider代表、大阪府合唱連盟 理事。
永井博子（ピアニスト）
神奈川県立湘南高校卒業。国立音楽大学器楽学科ピアノ専攻首席卒業。武岡賞受賞。読売新聞社主催新人演奏会出演。ドイツ国立フライブルク音大大学院ピアノソロ、及びピアノ室内楽科卒業。ドイツ芸術家資格試験最優秀合格。
畑中孝雄、伊達純、柳川守、H・バルト、H・ヘルの各氏に師事。
現在は器楽、声楽、合唱等の伴奏者として活躍。藤沢音楽家協会会員。